出典:HONDA公式CB125R https://www.honda.co.jp/CB125R/chassis/
最近は新型が発売されると「フロントフォークにSFF-BPに変更」とよく聞きますが、「なんかよく知らないけど良いフロントフォークなんだろうな?」とか「まずSFF-BPってなんぞや」って思いませんか?
私は「良い倒立フロントフォークになった」と言う認識でした。そんなフロントフォークSFF-BPを解説してみます。
SFF-BPと普通のフロントフォークとの違い
SFF-BP(セパレートファンクションフォーク-ビッグピストン)の略
SFF-BP | 標準的な倒立フォーク | 標準的な正立フォーク | |
左右の役割 | 左右別々 | 左右同じ | 左右同じ |
プリロードアジャスター | 左側のみ | *左右で同時 | *左右で同時 |
ダンピングアジャスター | 右側のみ | *左右で同時 | *左右で同時 |
剛性 | 高い | 高い | しなやか |
バネ下荷重 | かなり軽い | 軽い | 重い |
フリクション【動作が軽いか】 | 軽い | 軽い | 普通 |
全体重量 | やや軽い | 重い | 軽い |
コスト | やや高い | 高い | 安い |
色々調べたところ主にこの様な感じでした。比較として標準的な正立フォークと倒立フォークも乗せておきます。
結論から言うと「コストを抑えつつ良い倒立フロントフォークになった」の認識で大丈夫です。
SFF-BPはコストを抑えつつフルアジャスタブルと同等の性能
出典 http://wilhinkawasaki.com.my/index.php/superbikes/ninja/ninja-zx-6r/
このように左右で役割が違います。
具体的には右側で減衰機構を、左側はスプリングのプリロード機能のみで(SF=セパレートファンクション)軽量化と低コスト化と高性能化(調整機能を持たない倒立フォークに比べ)を図ったみたいです。
片側のみの減衰機構でちゃんと減衰できるのか?左右のバランスが違って乗り心地が変じゃないのか?という疑問があるかと思いますが、そのためのBP=ビックピストンのようで片側のみでしっかり減衰機構動作し、左側は最低限必要な性能を持たせコスト低減と高性能化のバランスを取ったようです。
しかし左右両方フルアジャスタブルのフロントフォークに比べたらやはり限界値はやや劣るようです。
ちなみにフルアジャスタブルとは伸び側減衰力調整と圧側減衰力調整とスプリングのプリロード調整この全てが出来るサスペンションを指します。
軽量化について
こちらのほうがもしかしたら最大のメリットかもしれません。
元々倒立フォーク自体がバネ下荷重が正立フォークよりも軽く、SFF-BPはフルアジャスタブルの機能を持たせたフロントフォークに比べたら減衰機構が片側のみの分さらに軽くなっているのは凄いと思います。
バネ下荷重…主にスプリングより下の重量のことを言う、タイヤ、ホイール、ブレーキローター、ブレーキキャリパー、ブレーキパッドなどもバネ下荷重に含まれる。
1キロ軽量化すると車体全体で10キロ軽量化と同じくらい効果があります。イメージとしては足に1キロの重りを付けた人と裸足の人、どちらが反復横跳びで多く飛べるか?普通は裸足の人が多く飛べます。
しかしどちらも裸足で体重60キロの人と、体重61キロの人だとどっちが勝つかわからないですよね?同じ様にバイクは足まわりが軽ければ数値以上に軽く感じる乗り物だからです。
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